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2015-02-07 02:22    ヴィトン長財布ランキング
 古代、中世の文献には見あたらず、近世になって著《あらわ》された『本朝食鑑』のなかに「田瓏《いなか》山海の民は、別に醤汁をつくり、未醤|※[#「豆+支」、unicode8c49]《くき》汁の代わりとする。これは鰯汁という——」と、わずかに記《しる》されているだけである。  すでに伝説と化しつつある魚醤を、しかと味わってみたい。食《しよく》を引きたてる調味料が醸《かも》されてきたところには、旨い肴《さかな》ありというではないか。土地にふさわしい美酒《うまざけ》が、おのずと育つにちがいないのだ。  イカナゴ醤油は、おもに昭和二十年代まで、香川県の沿岸部|庵治《あじ》、男木島《おぎじま》、女木島《めぎじま》の漁師のあいだで手造りされてきた。  戦中戦後の食糧難時代、大豆製の醤油が自由に手にはいりにくいころの代用品であった。今となってはもう誰ひとり、イカナゴ醤油をつくる者はいない。  だが、製造のカギをにぎる人物がひとりだけいた。  �しょっつる�や�いしる�にくらべ、まぼろしとなってしまった醤油を探しに、わたしはひとり四国へとわたった。  二月なかば。瀬戸内に春をつげるイカナゴが、そろそろ港に水揚げされるころだ。  高松からバスに乗りこむ。やがて、国道を庵治半島へ折れると、石材加工場が軒を連ね、いろいろの種類の灯籠《とうろう》やみがきのかかった墓石、美術品が沿道にぎっしり並んでいる。  さすがに「石と魚の町」といわれるだけある。人口約七千二百人のうち、二割以上が石材関係の仕事に従事している。のこりは漁業従事者、サラリーマンなどである。  標高二百メートルの女体《によたい》山が、岩肌をざっくりとさらしているのが見えた。  大丁場《おおちようば》(採石場)から切りだされる庵治石《あじいし》は良質な御影石《みかげいし》で粘りをそなえているため複雑な造形に耐える。斑入《ふい》りの模様をもつものが、もっとも珍重されるという。  波おだやかな湾をへだてて、屋島《やしま》の台地がまぢかにせまる。源平屋島の戦いのとき、平家が軍船をかくした�舟がくし�の入り江をすぎ、町の中心部でバスを降りる。  民家が軒をつらねる細い通りの一角に、小さな酒店があった。  主人の平井新《ひらいあらた》さんは仕事に出ていた。長男の嫁|裕子《ゆうこ》さん(三十三歳)が、本宅の裏手へわたしを案内する。 「ここが醤油造りをしていたところなんですよ。まえに家を取りこわしてしまい、道具類なんかも、わずかしかのこっていないんです」  大柄な彼女は、エプロンを風にはためかせ、愛想よくふりむいた。  駐車場の奥に、棟つづきになった仕込蔵《しこみぐら》の一部が形をとどめているが、醤油蔵《しようゆぐら》らしき面影はほとんどない。